Tuesday 1 January 2008

墓として考えられた天国について(ウォレス・スティーヴンズ)

どんなことがいえるのか、解釈者たちよ、空の
墓を夜歩く人々、われらが喜劇の
暗い幽霊たちについて?
かれらは道を照らすべくランタンをかかげ、
冷たい風が吹きすさぶ中を歩いているつもりなのか、
死の自由人たちが、あちらこちらといまもなお
なんであれかれらが探す物を求めて? あるいは
あの埋葬、無への扉にして激烈な移行として
毎日いとなまれる埋葬が、
夜毎にあの唯一の底知れぬ夜を予告するのか、
主人がもはやさまよい歩くのをやめ、忠実な
ランタンの明かりが暗闇をじわじわと進むこともなくなる夜を?
暗い喜劇役者たちのあいだで叫びをあげなさい、
はるか遠くからかれらに声をかけたまえ、
かれらの氷のエリゼ(極楽)からの答えのために。

(Wallace Stevens, Of Heaven Considered as a Tomb)