Wednesday 2 January 2008

小さな無限詩(フェデリコ・ガルシア・ロルカ)

道をまちがえるとは
雪にたどりつくということ
雪にたどりつくとは
二十の世紀の間ずっと墓地の草を食み続けるということだ。

道をまちがえるとは
女にたどりつくということ、
光を恐れない女だ、
二羽の雄鶏を一秒で殺せる女だ、
雄鶏を恐れない光と
雪の上では歌えない雄鶏。

けれども、もし雪が思い違いをしたなら
南風がやってくることもある
そして空気はうめき声など気にしないので
われわれはまたもや墓地の草を食まなくてはならない。

私は二つの悲嘆する蝋製の穂を見た
それは火山の風景を埋葬していた
そして二人の狂った男の子が泣きながら
暗殺者の瞳を押しているのを見た。

けれども二とは数字であったためしはない
それは苦悩でありその影なのだから

それは愛が絶望するギターなのだから、
それはそれ自身のものではない別の無限の証明なのだから
それは死者の城壁だ
そして終わりなき新たな復活という罰だ

死者たちは二という数字を嫌う
だが二は女たちを眠らせる
そして女は光を恐れるので
光は雄鶏たちを前にするとふるえ
雄鶏たちはただ雪の上でのみ飛ぶことができ
われわれは休むことなく墓地の草を食まなくてはならないのだ。

(Federico García Lorca, Pequño poema infinito)