Wednesday 30 January 2008

優美なる放浪者(ウォレス・スティーヴンズ)

フロリダの巨大な朝露が
大きな鰭のある椰子の木と
生命を求めて猛る緑の蔓を
もたらすとき、

フロリダの巨大な朝露が
それを見る者に
讃歌につぐ讃歌を生ませるとき、
その人はこうしたすべての緑の側と
緑の側の黄金の側と

祝福された朝が、
その若い鰐の目と
稲妻の色彩のために出会うのを見つめているのだが、
それとおなじく、私の中には、投げつけられてくるのだ、
かたちが、炎が、炎の薄片が。

(Wallace Stevens, Nomad Exquisite)