Monday 7 January 2008

エル・アルバ(朝の祈り)(ジュール・シュペルヴィエル)

羊毛の毛布が
詩人の体をおおう
一頭の羊がぼくの
寝台の縁に頭を置く。
ガラスの目玉をして
彼は海をわたったのか
それともアルゼンチンの
紺碧の空から降りてきたのか?
一匹の子羊がぼくの
ふるえる膝でぴょんと跳ねる
この膝はもう二十五年というもの
祈りのためについたことがない。

(Jules Supervielle, El alba)