Wednesday 9 January 2008

アメリカにおけるアジアの後悔(ジュール・シュペルヴィエル)

天の国々を隠す
きわめて古い青空の下で
椰子の木々に巻きつく薔薇が
無限の「薔薇」にむかって伸びてゆく。

侵略的な微笑をもつ
バラモンたちの彫像のあいだで
名誉の、高いテラスが
その巨大なノスタルジアに屈服する。

そして心につきまとうピラミッドが
空の青みがかった一本の指をあげさせる
空無のそのむこうにある
何か本質的な目標にむかって。

おびただしい、古い時間において
誰がいったい秘密の時を濡らすのか
その人のためにけっして絶望したことのない
これらの薔薇、これらの石があるというのに?

(Jules Supervielle, Regret de l'Asie en Amérique)