ひどく赤い円柱を立てなさい。鐘を鳴らし
錫がつまったくぼみを叩いてみなさい。
書類を街路に投げ出しなさい、死者の
遺言だ、立派な封印がされている。
それから美しいトロンボーン----見よ
誰にも信じられない者の接近を、
全員が信じていると全員が信じている者、
つやつやの車に乗った一人の異教徒を。
青いギターの上でドラムをどろどろと鳴らせ。
尖塔から身を乗り出してごらん。大声でいえ、
「私はここだ、わが敵対者よ、きみ
と対決しに来たぞ、みごとなトロンボーンを吹きながら、
けれども心にはちっぽけな惨めさ、
ちっぽけな惨めさ、
きみの終焉への序曲、
触れれば人々も岩もぐらぐら倒れそうになる」
(Wallace Stevens, The Man With the Blue Guitar)