そしてその色、空気をすっぽりと包む
青、その中で青いギターは
一個のかたちであり、なんとかやっと描写されていて、
私はただ矢のような、静止した弦の上に
かがみこんでいる影にすぎない、
まだこれから作られるべき物の作り手だ。
あるムードから成長する思想に
似た色彩、俳優の
悲劇的な衣裳、半分は彼の仕草で
半分は彼の台詞で、それは彼の意味のドレス、彼の
メランコリーの言葉に濡れた絹、
彼の舞台の天候、彼自身。
(Wallace Stevens, The Man With the Blue Guitar)