それは手を振るということだろう 泣くということだろう、
泣き 声をあげ 別れを告げる
目に映る別れと中央に位置する別れ、
手を動かすこともなくじっと立ちつくすだけ。
したがうべき天のない世界では、休止は
終わりを意味するだろう、別離よりも悲痛な、
より深い終わりを、
そしてそれは別れを告げるということだろう、別れを反復し、
ただそこにいてただ見ているだけ。
自分の特異な自己となり、あまりにも少なくしか
生み出さず少なくしか得なかったやつを軽蔑するのだ、
あまりにお話にならないほど卑小なやつを、
いつも歓びにみちたお天気をよろこび、
自分のカップから少し飲んでは一言も発することなく、
あるいは眠ったり あるいはただじっと横たわり、
ただそこにいる、ただ見ている、
それが別れを告げるということだろう、別れを告げること。
物事を練習するのはいいものだ。かれらは練習する
十分に、天国にそなえて。いつも歓びにみち、
ここにはたしてお天気以外の何がある、私には
太陽に由来する以外のどんな精霊がいる?
(Wallace Stevens, Waving Adieu, Adieu, Adieu)