世界でもっとも大きな河が
あなたの両目と両腕を見えなくする
おれの心はそうと気づかぬまま
深い海の底のひとつの島となり、
姿を見せたがらない。
そのうち、あなたはすぐそばに近づいてきて
おれはあなたの沈黙を聴いた、
ちょうど、森のはずれで、
ひとりぼっちで、最後の木が聴いているように。
あなたは空の一点を見つめていた。
そして今おれはもう
あなたの古い街路の夜でしかない、
だがあなたのほうこそ
別世界の天文学者となったのではないか?
長い望遠鏡でおれを追いかけようと。
(Jules Supervielle, Observatoire)