Monday 25 August 2008

青いギターをもった男26(ウォレス・スティーヴンズ)

彼の想像力に洗われた世界、
世界は海辺だった、音なのか形なのか

それとも光、いくつもの別れの遺物、
岩、別れのこだまの、

それにむかって彼の想像力が帰還し、
そこからそれが急いで立ち去った、空中の砂州として、

砂は雲のうちに盛り上がり、殺人的な
アルファベットと戦う巨人だった。

思考の、接近不可能な
ユートピアの夢の群れ、

山のような音楽はいつも
落下し過ぎ去ってゆくところだと見えた。

(Wallace Stevens, The Man With the Blue Guitar)