Saturday 16 August 2008

青いギターをもった男9(ウォレス・スティーヴンズ)

そしてその色、空気をすっぽりと包む
青、その中で青いギターは

一個のかたちであり、なんとかやっと描写されていて、
私はただ矢のような、静止した弦の上に

かがみこんでいる影にすぎない、
まだこれから作られるべき物の作り手だ。

あるムードから成長する思想に
似た色彩、俳優の

悲劇的な衣裳、半分は彼の仕草で
半分は彼の台詞で、それは彼の意味のドレス、彼の

メランコリーの言葉に濡れた絹、
彼の舞台の天候、彼自身。

(Wallace Stevens, The Man With the Blue Guitar)