Tuesday 22 July 2008

ギターを欠いた別れ(ウォレス・スティーヴンズ)

春の明るい楽園がこういうことになった。
いまでは千の葉をもつ緑が地面に落ちている。
さようなら、私の日々。

千の葉をもつ赤が
この光の雷鳴となった
秋の終着とともにーー

スペインの嵐だ、
広大でしずかなアラゴン風の、
その中を馬が乗り手なく家にむかって歩く、

頭を下げて。反映と反復、
かつて乗り手だった者の
鞭や新鮮な感覚の打撃は

それだけで最終的な建築なのだ、
ガラスと太陽のように、男性的現実の
そしてあの他の人と彼女の欲望の。

(Wallace Stevens, Farewell Without a Guitar)