Friday 4 July 2008

白い香り(ロルカ)

ああ、ヒアシンスの香りは
なんて冷たいんだろう!
白い糸杉のあいだから
ひとりの乙女がやってくる。
黄金の皿に
切り取った彼女の二つの乳房を載せて。

(二つの道。
彼女の長い長い裾と
銀河。)

死んだ子供たちの
母なのだ
光の虫のごとく
浮かされ震えているのだ。

ああ、なんて冷たいんだろう
ヒアシンスの香りは!

(Federico García Lorca, Olor blanco)