Tuesday 3 June 2008

月たちの遊び(ロルカ)

月はまんまる。
そのまわりに、鏡の
水車。
そのまわりに、水の
水車。
月は薄く剥がれる
白金のパンのように。
月は
はらはらと葉を落とし
たくさんの月になる。
泉の群れが
空を飛ぶ。
それぞれの泉に
死んだ月が落ちている。
月は
澄んだ奔流の中で
光の杖となる。
月は、
割れた大きなガラス窓のように、
海に落ちる。
月が
無限の屏風を
通過する。
でも「月」は? でも「月」は?

(空では、
残されているのは
小さな結晶たちが作る車輪だけ。)

(Federico García Lorca, Juego de lunas)