Saturday 7 June 2008

四阿(ロルカ)

不動の噴水の上で
死んだ大きな鳥が眠っている。

恋人ふたりが口づけをかわす
夢の冷たい結晶のあいだで。

「指輪、指輪をちょうだい!」
「自分の指がどこにあるのかわからない」
「抱いてくれないの?」
「腕は冷たい十字に組んだまま
ベッドに置いてきた」

葉叢のあいまを這ってゆくのは
老いた月の光

(Federico García Lorca, Glorieta)