Wednesday 25 June 2008

薔薇の花環のソネット(ロルカ)

 その花環を! 早く! 私は死んでしまうよ!
早く編んで! 歌って! うめいて! 歌って!
影が私ののどを濁らせる
そしてまた何度も千度でも一月の光がやってくる。

 きみの私に対する愛と私のきみに対する愛のあいだに、
星々の大気と植物の震え、
アネモネの茂みが一年をまるごと
持ち上げる、暗いうめき声を立てながら。

 私の傷の新鮮な風景を楽しんで、
イグサと繊細な水路を開いて、
蜜の腿にこぼれた血を飲んで。

 でも、早く! むすばれ、絡み合い、
愛に割れた口とかみ傷を負った魂をもち
くたくたになった私たちが「時」に見つかるように。

(Federico García Lorca, Soneto de la guirnalda de rosas)