Monday 23 June 2008

大通り(ロルカ)

白い理論たちが
眼帯をつけたまま
森で踊っていた。

白鳥のようにゆっくり
夾竹桃のように苦く。

かれらは通った
人の目には見えぬまま、
ちょうど夜
川たちが人知れず通過するように、
沈黙の中を
新しい独自の噂が通るように。

理論のひとりは彼女の古代風の白衣に
灰色のまなざしを隠している
だがそれは瀕死のまなざし。
     他の誰かは
長い枝をゆらす
混乱した言葉の枝を。
彼女らは生きていないが生き生きとしている。
エクスタシーの森を抜けてゆくのだ。
夢遊病者たちの群れ!
(白鳥のようにゆっくり
夾竹桃のように苦く。)

乙女たちが残してゆくのは
まなざしを欠いた心の香り。
空気はそれに無関心のままだ
百の花弁をもつ白いカメリアのように。

(Federico García Lorca, Avenida)