Saturday 28 June 2008

午前四時(トマス・ハーディ)

六月のきょう四時に私は起きる。
夜明けの光が着実に強くなる。
大地は青い神秘で、
まるで天国から遠くないと思える
          午前四時には、

あるいはあの大星雲のそばに、
あるいはプレアデスが瞬きほほえむところに、
(というのも日中の事物のおぞましい笑顔は
私たちは陰険な目で見るのだが
          午前四時には

事物も最高の姿を見せるのだ。)...この谷間では
私がもっとも早く起きたと思う。だが、ちがうな、
口笛か? それとも大鎌が規則的な
息切れのような音を立ててふりまわされているのか、
          午前四時に?

ーーよろこびが掻き立てられたが、私は焦りとともに起き上がった。
やみくもに笞をふりまわし、自分の人生の義務を
無頓着かつ無造作に断固として果たそうと
彼は働いているじゃないか
          午前四時に!

(Thomas Hardy, Four in the Morning)