Friday 28 March 2008

亡霊たち(W・B・イェイツ)

この夜はあまりに奇妙でまるで
私の頭髪が逆立っているように見えたほどだ。
日没にはじまり私は夢を見た、
笑っている、あるいは臆病、あるいは荒ぶる女たちが、
レースや絹の衣服にさらさらと音を立てさせて、
軋む私の階段を上がってくるのを。彼女らは読んでいた、
あのすさまじきものについて私が詩作していたすべてを、
すなわちお返しはあったものの報われない愛を。
彼女らは戸口に立ち私の大きな
木製の聖書台と火のあいだに立っていた
やがて私に彼女らの鼓動が聞こえるまで。
ひとりは遊び女、ひとりは男を
欲望の目で見たことのない子供で、
ひとりは、ひょっとしたら、女王かもしれなかった。

(W. B. Yeats, Presences)