Sunday 23 March 2008

カフェ・カンタンテ(フェデリコ・ガルシア・ロルカ)

ガラスのランプ
と緑の鏡が並ぶ。

暗い舞台の上で、
ラ・パララ*が対話を
つづけている
死と。
彼女(死)にむかって声をかけるが、
来ないので、
また呼びかけてみる。
お客たちは
しゃくり泣きのようにのどを詰まらせる。
すると緑の鏡たちの中では
長い絹のすそが
揺れるのだ。

* 19世紀アンダルシアの歌手Dolores Parrales の通名。

(Federico García Lorca, Café cantante)