Saturday 16 February 2008

日曜の朝 2(ウォレス・スティーヴンズ)

なぜ彼女は死者に恵みを与えたりするんだ?
神とは もしそれが沈黙の影としてか夢の中でしか
来ることができないのであれば いったい何だ?
彼女は太陽がもたらすなぐさめとか、
つんとくる果実とか明るい緑の翼とか、あるいは
大地の何らかの芳香や美のうちに、
天国という思念みたいな大切にしたい何かを発見しないのか?
神は彼女自身のうちに生きるしかない。
雨の情念とか、あるいは降る雪の不機嫌とか。
さびしさのうちの悲嘆とか、森が
花咲くときの弾けるようなよろこびとか。秋の
夜の濡れた道路で吹きすさぶ感情とか。
すべてのよろこび すべての痛みだ、夏の
大枝と冬の小枝を思い出しながら。
彼女の魂を計るには、こういったものが使われる。

(Wallace Stevens, Sunday Morning 2)