朝の九時にひとつの教会が通過した、
十時には浜辺が私を行き過ぎた、
十二時には煙と煤の町が、
二時には樫と樺の森が、
そして、ある駅のプラットフォームに、彼女、
まばゆい未知の人だ、彼女が見ていたのは私ではなかった、
私はいった、「彼女に会うために降りてゆこうか、勇気を出して!」
でも私はすわったまま口実を探していて、
車輪はそのまま進んだ。ああもしあのとき
あそこに降りることができたなら!
(Thomas Hardy, Faintheart in a Railway Train)
Poetry in translation