Monday 22 December 2008

通り過ぎるエロス(エウジェニオ・デ・アンドラーデ)


朝の呼びかけが花のあいだにまぎれてゆく。
それは熱でなければ鳥。


水の味によって私は知る
夏のやさしさと脇腹を。


ひとつの身体が裸で輝いているのは
欲望が砂浜にすっくと立ち光の中で踊るため。


記憶のざわめく水の中で
いまきみとともに生まれたところだ。


風が硬い光によって茎を傾ける。
地面は近く、そして熟している。

(Eugénio de Andrade, Eros de passagem)