Sunday 21 December 2008

耳もとで(エウジェニオ・デ・アンドラーデ)

もう少しだけいて、話して
夏の最後の炎にむかって
開かれた輝く

大地を。きみはその
渇きを知っている、息づかいを知っている。
もう少しだけ、夕方の

微風のように、ごく小さな手で
撫でてやってほしい
夜の底に

朝から名残っているものを。埃を
そして地面に撒かれた時の
澱に飛び立たせる風の

軽い小舟のことを語ってほしい。
大地は良い。私の耳もとで
もういちどそうささやいてください。

(Eugénio de Andrade, Ao ouvido)