六月のきょう四時に私は起きる。
夜明けの光が着実に強くなる。
大地は青い神秘で、
まるで天国から遠くないと思える
午前四時には、
あるいはあの大星雲のそばに、
あるいはプレアデスが瞬きほほえむところに、
(というのも日中の事物のおぞましい笑顔は
私たちは陰険な目で見るのだが
午前四時には
事物も最高の姿を見せるのだ。)...この谷間では
私がもっとも早く起きたと思う。だが、ちがうな、
口笛か? それとも大鎌が規則的な
息切れのような音を立ててふりまわされているのか、
午前四時に?
ーーよろこびが掻き立てられたが、私は焦りとともに起き上がった。
やみくもに笞をふりまわし、自分の人生の義務を
無頓着かつ無造作に断固として果たそうと
彼は働いているじゃないか
午前四時に!
(Thomas Hardy, Four in the Morning)