カルメン・モラレスに
木こりよ。
私の影を伐って。
果実をつけない自分を見ることの
苦しみから解放して。
なぜ私は鏡に囲まれて生まれたのだろう?
日は私のまわりをめぐる。
そして夜は私を写しとる
彼女のすべての星をもって。
私は自分を見ることなく生きたい。
すると蟻やタンポポの冠毛のことを
私は自分の葉であり小鳥であると
夢見ていられるのに。
木こりよ。
私の影を伐って。
果実をつけない自分を見ることの
苦しみから解放して。
(Federico García Lorca, Canción del naranjo seco)