Monday 3 November 2008

むかしひとりの男がいた(スティーヴン・クレイン)

むかしひとりの男がいた、----
ああ、すごく賢い人!
あらゆる飲み物に
彼は苦みを感じとり、
ふれるものすべてに
彼は刺すような痛みを覚えた。
ついに彼はこう叫んだ。
「何もない、----
生命も、
よろこびも、
痛みも、----
あるのはただ意見だけ、
そして意見など糞食らえ」

(Stephen Crane, "Once there was a man")