けっして話さないけれど
その歌が、
ぼくの舌先で眠ってしまったんだ。
歌が、
けっして話すつもりのない歌が。
スイカズラの上には
一匹の蛍がいて、
月は水を照らしつつ
ちくちくと光った。
そのときぼくは夢見た、
その歌、
けっして話すつもりのない歌を。
遠い河床から流れてくる
唇にみちた歌。
影に失われた
時間でいっぱいの歌。
生きた星の歌
いつまでも続く昼間の上の。
(Federico García Lorca, Verlaine)
Poetry in translation