河川が豚のように鼻で漁りながら進むというのは本当だ、
土手を漁り、そのうち眠たい餌桶の
まずそうな腹の音みたいに思えてくる、
空気にはこの豚たちの息がたちこめる、
でっぷりふくれた夏の息だ、そして
雷のがらがらという音もたちこめること、
この小屋を建て、この
畑を植え、しばらくのあいだ世話していた
男は心像の気まぐれなど知らなかったこと、
こんな風に土手を鼻で漁るものだからグロテスクになった
彼の怠惰で踏もうな日々の時刻、
こんな眠気とがらがら、
それらがすべて彼の不毛な存在の乳に吸いつくように見えてくる、
豚のごとき河川が海の口をめざして
海へと向かいつつ乳に吸いつくように。
(Wallace Stevens, Frogs Eat Butterflies. Snakes Eat Frogs. Hogs Eat Snakes. Men Eat Hogs.)