Friday 2 January 2009

果物の静物画(エウジェニオ・デ・アンドラーデ)


キイチゴの朝の血が
愛するためにリネンの白を選ぶ。


輝きと甘さにみちた朝は
その純粋な顔をリンゴへと伏せる。


オレンジにおいて太陽と月が
手をつないで眠る。


葡萄のひとつぶひとつぶは覚えている
夏の日々それぞれの名前を。


ザクロの中に私は愛する
炎の芯のやすらぎを。

(Eugénio de Andrade, Natureza-morta com frutos)