Friday 16 January 2009

秋の別れ(エウジェニオ・デ・アンドラーデ)

ツグミの呼び声はすでに聴いていた
川の老いた水とともに、
あるいは南のゆるやかな

オリーヴの木々のガラスの輝きとともに。
そのとき、死ぬはずがないと思った
海によって

運ばれた母音
明るい母音をあんなにも愛した人が
ーーあるいは秋、

それが栗の木の燃えさかる
炎の中で死ぬとは
羊の群れの夢のようなたゆたいや

疲れた心の女たちのまなざしのうちで、
それは折れた枝に似ていた
ーー露の姉妹である枝たちに。

(Eugénio de Andrade, Despedida do outono)