Sunday 13 April 2008

散歩(トマス・ハーディ)

きみはこのごろは一緒に歩いてくれなかったね
あの門の先の道を
 丘の上の木まで。
 むかしみたいには。
 きみは弱り足もきかないので、
 とても一緒には来られなかった、
それでおれはひとりで歩いたが、気にもしなかったのさ、
きみを置いてきたつもりなんてまるでなかったので。

きょうもおれはあそこまで歩いてみた
いつもやっていた通りさ。
 あたりを見渡した
 よく知っている土地を
 またきょうもひとりで。
 だったら違いは何だ?
ただあの隠された感覚だけ、あそこから
戻ったとき、はたして部屋はどんな風に見えることか。