Sunday 6 April 2008

雲 (エウジェニオ・デ・アンドラーデ)

 私は自分が気に入るにちがいない仕事を学ばなくてはならない、そんなものはいくつもないのだが。たぶん大工か、石工。この砂地の土地に湿った、なめらかな、苔がたくさん生えた、冷たい石で、一軒の家を建てよう。美しい石だ、割れ目が交叉し、互いにそっぽをむきあっている。私は山羊たちが歩く小径をたどってゆかなくてはならない、夕方の終わりごろ、大道芸人たちが栄光に包まれてやってくるのを見るために。かれらがしめしてくれるのは、ゆっくりと流れる、とても白い、遠ざかりゆく雲。

(Engénio de Andrade, As nubens)